自己肯定感とは、ありのままの自分を受け入れて愛する力のこと。
「自分らしさ」が問われる最近では、自己肯定感も幸せになるための一つの指標となりつつあります。
けれど誰にも頼らず一人の力で自分自身を認めることは意外と難しいもの。ネットが盛んになり人と自分を簡単に比べられる今の時代、ありのままの自分を認めることは中々できることではないかもしれません。
そこで今回は、自分自身の人生を逞しく生きる主人公たちが魅力の映画をジャンルごとにご紹介します。さまざまな苦境や困難にありながらも誇りをもって生きる彼らの姿に、自分の人生を誇るためのヒントを貰いましょう。
フォレスト・ガンプ一期一会(1994年)

「バック・トゥ・ザ・フューチャー」シリーズのロバート・ゼメキス監督作。トム・ハンクスの名演は言わずもがな、作中に散りばめられた時代を彩る事件と音楽にシビれる。
U-NEXTで視聴可能
人生はチョコレートの箱みたい。食べるまで中身は分からない
あらすじ
フォレストは幼少期から個性的でした。背中は曲がり、足も矯正器具無しでは上手く歩けません。知能指数も低く、養護学校へ行くことを勧められる程です。けれどもフォレストの母は他の子と同様に一般学校へ入学させたのです。フォレストは女手一つで育ててくれた母のことを本当に尊敬していました。
フォレストは学校である少女と出会います。ジェニーと言う名前のその少女は、フォレストのことをいつも助けてくれていました。
いじめを受け、走って逃げていると、急に矯正器具が無くとも走ることが出来る様になっていました。
それも、とてつもなく速く、誰よりも速い足になっていました。
純粋で勇敢なフォレストの心に彼女も案していたのでしょう。いつも夜遅くまで二人は一緒に過ごしました。その頃実はジェニーは、父親に性的虐待を受けていたのです。
父親は逮捕され、ジェニーは他の家族に引き取られる事に。近くに越してきたフォレストは嬉しそうでしたが…
見どころ
トム・ハンクス主演、アカデミー賞を総なめにしたヒューマンファンタジーの金字塔です。
地位や名誉よりも友人を選び、偉業をなしても飾らず驕らず、ありのままの自分を誇ることは意外と難しいもの。
知能が低くても持ち前の身体の強さと真っ直ぐな心で乗り越える主人公の姿は、周りの人に勇気と希望を与えていきます。
フォレストガンプの純粋で素直な性格ゆえ、人との関わり合いも上手くいかない事が多いが、その中でもフォレストにとって大切な出会いへと繋がっていくという人生観には思わず唸ってしまいます。
素直過ぎる事が逆に人を傷つける結果になったりと、不器用な人間が生き辛い世の中を描きつつ、それでも才能が認められていく所は、どこか救われたような気持ちにもなります。
どんな苦難が訪れても今を一生懸命に生きるフォレストの姿に「ただ生きること」の素晴らしさを知る作品です。
ショーシャンクの空に(1994年)

劣悪な環境のショーシャンク刑務所で、腐ることなくほかの囚人をも引きつけていくアンディはティム・ロビンスのはまり役。モーガン・フリーマンの重厚な演技も見応え抜群。
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覚えておかなきゃいけない「鳥は鳥かごに居たくないんだ!」羽根は輝く。そして飛び立っていく、錠を破ることは罪だ、でもそうしたことは囚人たちを喜ばせたよ。
あらすじ
ショーシャンク刑務所に、若き銀行の副頭取だったアンディー・デュフレーン(ティム・ ロビンス)が、妻と間男を殺害した罪で入所してきた。最初は刑務所の「しきたり」にも 逆らい孤立していたアンディーだったが、刑務所内の古株で“調達係”のレッド(モーガ ン・フリーマン)は彼に他の受刑者達とは違う何かを感じていた。
そんなアンディーが入所した2年後のあるとき、アンディーは監視役のハドレー主任(クランシー・ブラウン) が抱えていた遺産相続問題を解決する事の報酬として、受刑者仲間たちへのビールを獲得する。この一件を機に、アンディーは刑務所職員からも受刑者仲間からも、一目置かれる 存在になっていく。
見どころ
どんな困難な状況にあっても希望を持ち続ける大切さを描いた、歴史に残る傑作。
ショーシャンクという劣悪な環境課で決して腐らない主人公は周囲に疎まれ生傷の絶えない日々を送るものの、図書室を改造したり音楽を聞かせたりと囚人たちに様々な形で希望を伝染させていきます。
プライドを失わず、自らの力で多くのものを手に入れ、自らの力で道を切り開いていく勇気に感動を覚えます。
特に、屋上で仲間とビールを飲むシーンと、オペラ「フィガロの結婚」を刑務所中に大音量で流すシーンは本当に感動ものです。
また、共演したモーガン・フリーマンの名演技も見どころの一つです。
あまりにも美しく終わることで有名なラストシーンも必見。終盤にかけて繰り広げられる圧倒的な展開は、“必死に生きる”ことを選択した主人公の集大成ともいえるでしょう。
イエスマン “YES”は人生のパスワード(2008年)

ジム・キャリーが持ち味を存分に発揮!すべてに「YES」と答えるハメになった主人公に次々と訪れる難題の数々。それらを乗り越えて人生を好転させていく様が痛快
U-NEXTで視聴可能
何ごとに対してもオープンになってみたら人生が変わってきた。“イエスの到来”って感じだ
あらすじ
面倒事を避ける主人公カールは、仕事でもプライベートでも「ノー」と言い続ける人生を送ってきました。そんなある日、知人に誘われたのをきっかけに“選択する時には必ず「イエス」と答えよう”という怪しげな自己啓発セミナーに参加。しかしセミナーを受けたあと気まぐれに「イエス」を選んでみると、主人公の身には次々と幸運が舞い込み始めて…?
見どころ
本作の原作は、イギリスで作家、テレビ司会者として活躍するダニー・ウォレスの回顧録。
自身が7カ月間、あらゆることに「YES」と言い続けた体験が映画化されています。
ポジティブシンキングに生きることは中々難しいものですが、イエスを選択する勇気なら少し頑張れるかもと思わせてくれるような作品で、主人公の変化に戸惑いながらも影響を受けていく周りの人々が印象的。
自信がない時、落ち込んだ時、元気をくれる栄養剤のような作品です。