「真夏の方程式」の作品のみどころとみんなの感想

【作品のみどころ】
2013年公開の映画で原作は東野圭吾のミステリー小説。ドラマ化でも人気のガリレオシリーズ第6弾です。ガリレオシリーズとしては第3弾の「容疑者Xの献身」以来となる約5年振りの映画化です。
天才的な物理学の頭脳を持つ帝都大学の物理学者湯川が、その才能を活かして様々な事件を解決していく物語です。
今回は手つかずの美しい海が残る海辺の町・玻璃ヶ浦に海底資源の開発アドバイザーとして訪れた湯川が、同じ旅館に宿泊していた男性が遺体で発見されるという事件に遭遇します。
子どもが苦手で有名だった湯川が10歳の少年と夏を過ごすことになり、事件に巻き込まれていきます。
今まで描かれなかった湯川と少年との交流を通して、事件の真相を解明していく様子が描かれています。

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【キャスト一覧】
湯川学(福山雅治)
岸谷美砂( 吉高由里子)
草薙俊平(北村一輝)
川畑成実(杏)
*(幼少期:豊嶋花、15年前:青木珠菜)
川畑重治(前田吟)
川畑節子(風吹ジュン)
仙波英俊(白竜)
塚原正次(塩見三省)
柄崎恭平(山﨑光)
三宅伸子(西田尚美)
柄崎敬一(田中哲司)

【みんなの感想】
東野圭吾さんの作品らしい、人間味溢れる作品でした。誰が悪いということではなく、一つひとつの事象が積み重なってしまった結果だなと思う反面、事件が起きてしまった背景・理由が人間味溢れるものだからこそ、心にのしかかってくるものも大きく、しばらく映画の世界に浸っていました。
情景は美しく静かに時が流れる感じで、時を共にしている感覚になりました。また、湯川先生と子どものやりとりという設定新鮮で、湯川先生のキャラクターは崩れないけれど、子どもに響く問いかけだなと思い、きっとこの少年の中で湯川先生との出会いは大きな経験・記憶として残るだろうなと感じました。
映画を見る前に本で読んでいましたが、イメージが崩れることなく、むしろ本で読んでいたときに気づかなかった伏線が映像で見ることができて、二度楽しめました!★★★★★(星5つ)

ミステリーや推理ものが好きなので、ガリレオシリーズは好きでよく観ていました。
子どもが関わる犯罪、大人の心理などが描かれていて、その裏にある背景や環境、それぞれの感情などもわかりやすくて、すぐに入り込めました。推理するのも楽しく、まさかと思っていた予想があたったり、点と点が繋がるシーンがあり、そうだったのかと納得するところもあり、とてもおもしろかったです。話の内容としては少し悲しく、切ないもので心が痛むところもありましたが、その後も子どもたちは強く生きていくんだなと前向きに捉えられたことも良かったです。いつもクールな湯川が子どもに優しい面を見せたところも見どころの一つだと思いました。★★★★★(星5つ)

子供のころの少年時代を思い出した作品でした。私は悪ガキでして先生にも言えない秘密があり現在にいったてます。あのとき先生に素直になり言っていればこのもやもやとした感情が大人になった今でも続いていないのではないのか?と考えさせられました。感想にはならないかも知れませんが子供のころに負った傷というのは残酷で自分がそこからたち直るには並大抵のことではなく少年のこれからどうやってこの問題の深さのことを考えると無理なんじゃないかと、どこかできっと少年は挫折してしまいます。テレビだからまだその辺の葛藤がなくて良かったと思いますが逆に少年がすべてを知った時の感情を詳しく知らせて欲しかったとも思います★★★★(星4つ)

子供と接するのが嫌いであるが仕事は着実にこなし実績も多く作ってきている天才物理学者の主人公が海辺の町を舞台に、10歳の少年と一緒に海辺の町に過ごすことになってしまうのですが、そこでおきる事件などに遭遇することになってしまい、そこから様々な展開が起きてくことになります。
ハラハラ・ドキドキするようなシーンとかもあったり、地元警察が曖昧な事件・事故処理をしようとした時に現地入りした捜査一課の人たちが捜査のやり直しを迫り、事件を解決するために動いていた主人公が捜査一課の人たちと様々な展開を見せていくのも注目の一つであります。
事件や事故などがおきないような海辺の町を舞台に繰り広げられる、捜査や心理戦とかも迫力があってなかなか良いです。
キャスト陣とかも豪華メンバーが集結していて、一人ひとりの個性ある演技や絡みとかにも注目をしておきたいです。★★★★(星4つ)

湯川の「実に面白い」のお馴染み台詞を聞くだけで、映画の世界に迷い込みワクワクしました。
本作では今まで以上に、湯川の人間らしさが出ていて、少年とのやりとりを見ていてもあたたかみを感じました。
真相なども見どころとなっているようですが、湯川とその周りの人物たちの心の動きや、人を想うことや誰かを守ることの儚さが丁寧に描かれているのが良かったです。
映像も綺麗で、小説を読んで思い浮かべていた夏の海や自然がそのまま描かれているようでとても美しかったです。
全体的に、明るさと暗さの間で揺れ動くような素敵な映画でした。
飽きることなく、スッと映画の世界に入れて集中して見ることが出来たのが良かったです。★★★★(星4つ)

この作品は、事件の舞台となる川畑家の抱える秘密が最大のミステリーの鍵であり、その秘密が明らかになっていく様がこの映画の見所となっています。ただし、ミステリーの内容自体はありきたりで使い古されたものであり、意表を突かれるほどの謎ではなかったため、観ていてストーリーが途中で大体読める内容でした。個人的には傑作と言える劇場版第1作目の「容疑者Xの献身」には少し及ばなかった嫌いはありますが、それでもこの作品が評価できるのは、ミステリー性が低かった分、人間ドラマとしての要素が強く、川畑家の家族の堅い結束など、終盤はホロリとさせられるシーンもあった点です。TVドラマでは兎角、変人ぶりを見せる福山雅治演じる天才物理学者・湯川ですが、本作では人間味溢れるガリレオ先生が観れた一作で満足できました。★★★★(星4つ)

湯川先生が休暇に出かけた美しい青い海辺の景色がとても印象的な映画です。子供が苦手、という湯川先生ですが、今回の映画では10歳の少年と出会い心を通わせていくシーンはとても新鮮に感じました。旅館で起きた元刑事の殺人事件を湯川先生が謎解きをするところはドラマ版と同じくとても冷静沈着でかっこいいです!徐々に明らかになる過去の殺人事件とのつながりや悲しい現実が判明していくところは思わず心が痛くなります。特に旅館の殺人事件が実は少年が知らないうちに関わっていたことがわかり、未来ある子どもを巻き込んでしまったという事実がとにかくつらかったです。杏さんの演技がとても素晴らしくて見入ってしまいました。★★★★★(星5つ)

湯川先生の個性的な性格と、淡々と真実に近づいていく様、岸谷とのやりとりが面白いです。2人の掛け合いもかなり好きです。15年前の事件で犯人を捕まえた刑事が今度は死んでしまうが、殺人事件が起きたにも関わらず、恭平の無邪気さが余計悲しく切なくさせていると思いました。そして節子さんと成美の間にある秘密、仙波さんと節子さんそしてまさか伸子さんを殺したのが仙波さんじゃなく誰かを庇っていたのには驚きました。昔、愛した人との自分の子供のためになら罪を被る方ができるんだと思うと、凄いなと思いました。仙波さんと節子さんが2人で線路で会うシーンは涙腺が緩みました。そして何も知らない無邪気な恭平くんは塚原さんを殺すための計画に無自覚に手伝わされてしまうのは、本当に辛い場面でした。今度は自分の子供じゃ無いとわかりつつも、成美のために自らの手を汚して、人生と真実を捻じ曲げてまでして、警察に自首する川畑さんにも驚きが隠せません。それぞれが、自分の為では無く大切に思っていて守りたい人のために必死に自分を犠牲にするのはつらすぎました。★★★(星3つ)

夏になると見たくなる映画です。タイトルにもありますが、海の映像や蝉の音などから真夏を感じることができました。蕁麻疹が出るほど子供嫌いな湯川先生とが子供と実験をするシーンは特に印象に残りました。また湯川先生の子供扱いをせず、一人の人間として接しているところにぐっと来ました。大人のせいでこれから背負うことになる少年が可愛そうに感じましたが、湯川先生のあっさりとしたところに救われたような感じがします。紫咲コウさんとのバディが好きだったのですが、吉高由里子さんとの掛け合いもまたいいです。推理要素をメインにして見ると、犯行動機に少し薄っぺらさを感じましたが、家族愛が詰まった素晴らしい作品でした。★★★★(星4つ)